裁判関係

2012年2月 1日 (水)

未払いNHK受信料、5年分9万円支払い命令

この判決で、NHKの受信料を民法169条に基づく定期給付債権と評価したところに、注目しています。

民法169条に基づく定期給付債権とは、利息・借賃・給料などのように毎時期に支払う債権です。

そして、このような債権は、一般的に債務者が支払いを怠ることが稀であり、支払額も少額で、領収書の保存も怠れがちであるために、民法169条では、時効期間が一般債権の10年よりも短縮されています。

民法169条
「年又はこれより短い時期によって定めた金銭その他の物の給付を目的とする債権は、5年間行使しないときは、消滅する。」

【未払いNHK受信料、5年分9万円支払い命令】
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120201-OYT1T01009.htm?from=main6

NHKが北海道旭川市内の男性に未払いの受信料の支払いを求めた訴訟の控訴審判決があり、旭川地裁の田口治美裁判長は、「受信料債権は民法169条に基づき定期給付債権の短期消滅時効が適用される」とし、NHKの訴えを全面的に認めた1審の旭川簡裁判決を取り消し、家賃やマンションの管理費などと同じ5年の短期の時効を適用し、男性に過去5年分の9万3160円の支払いを命じた。

判決は1月31日。

民法の定める請求権の消滅時効は、対象によって異なり、NHK側は不払い分の請求期間を「一般の債権」の10年として支払い訴訟を起こしている。この男性に対しては、約6年分の約11万円の支払いを求め、1審はNHKの主張を全面的に認め、男性側が控訴していた。

(2012.2.1 20:25 YOMIURI ONLINE)

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2011年11月17日 (木)

裁判官ミスで裁判やり直しでも、被告に補償なし

刑法では罰金を1万円以上と規定していることから、単なる「30万円」を「30円」とタイプミスしただけであっても、法令違反に当たるために、このようなド大層と思える手続きになってしまうのです。

司法に対する不信感が募るような対応にならないよう、肝に銘じていただきたいものです。

【裁判官ミスで裁判やり直しでも、被告に補償なし】
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111117-OYT1T00355.htm

自動車運転過失傷害罪で略式起訴された北九州市内の男性会社員に対し、小倉簡裁の裁判官が罰金30万円の求刑に対し、誤って「罰金30円」の略式命令を出していた問題で、判決を修正するために正式裁判を開かねばならない。しかし、裁判やり直しに伴う被告の負担は少なくない。

男性は交通事故について自らの過失を認め、「相手にけがをさせたのは悪いこと。反省してきちんと罰金を払おうと思っていた」と振り返る。だが判決ミスという事態に直面し、司法に対する不信感が募っている。

簡裁で公判を開かずに行われる略式手続きとは違い、正式裁判は公開の法廷で行われるため弁護人が必要になる。地裁小倉支部は男性に「私選弁護人は本人負担。国選弁護人の費用負担は判決時に決まるため、『負担がない』とは断言できない」と説明したという。男性は正式裁判出廷のため仕事を休まなければならない。出廷に伴う日当や交通費、慰謝料などについて、「法的根拠がなく支払えない」とする裁判所側に対し、男性は「こんなミスを起こせば誰も裁判所を信用しなくなる。原因をつくっておきながら対応がおかしいのではないか」と訴える。

(2011.11.17 12:13 YOMIURI ONLINE)

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2011年5月26日 (木)

政府防災委員、地震予測できず起訴…過失致死罪

これはイタリアの話です。

しかしながら、この記事を最初に知ったときに、東日本大震災がおこってしまってナーバスな状況で、日本社会もおかしな方向に行っていることから、日本でも同じことが起こるのではと、ふと思ってしまいました。

【政府防災委員、地震予測できず起訴…過失致死罪】
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110526-OYT1T00324.htm

【ローマ=末続哲也】300人以上が死亡した2009年4月のイタリア中部ラクイラの震災で、ラクイラ地裁の予審判事は25日、イタリア政府防災委員会に所属する地震研究者ら専門家7人を過失致死罪で起訴した。

前兆とみられる微震が相次いだのに、住民への適切な情報提供を怠ったとしている。初公判は9月の予定。自然災害を予測できなかったことが罪に問われる異例の裁判となる。

イタリア国内メディアの報道によると、地元では同年1月半ばから震災までに約200回の微震が観測され、大地震の前兆との見方が広がっていた。しかし、自然災害の危険性に関する判断を任されていた専門家7人は、震災1週間前に「大地震が起きる可能性は低い」との見解を表明。住民には自宅にとどまるよう呼びかけ、これが死傷者の増大につながったとされる。

(2011.5.26 10:42 YOMIURI ONLINE)

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2010年11月16日 (火)

NHK:強制執行予告 受信料不払い27人に

今年の5月26日に、NHKは初めて受信料の未払いに対して強制執行の申し立てを行い、さらに本日、NHKは受信料の支払い督促に応じない人に対し、強制執行の予告通知を郵送したと発表した模様です。

強制執行の予告通知を出すということは、既に債務名義を得て、法的にはいつでも差押ができる状況にあるはずなので、粛々と手続を進めればとも思うのですが・・・。

粛々と手続を進めれないのは、やはり、過去のNHKの不祥事に対しての批判が影響しているのでしょうか・・・。

【NHK:強制執行予告 受信料不払い27人に】
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20101117k0000m040022000c.html

NHKは16日、受信料の支払い督促に応じない15都道府県の計27人に対し、同日付で強制執行の予告通知を郵送したと発表した。25日までに支払いがなければ各地の地裁に対し、財産差し押さえの申し立てを行う。

未納額は計約270万円で、最高が16万7928円、最低が4万2073円。未納期間は最長で78カ月間。

NHKは5月にも同様の予告を8人に対して実施しており、今回が2回目となる。前回、強制執行手続きに入ったのは5人で、うち1人に対し財産の一部差し押さえが行われた。

(2010.11.16 19:29 毎日.jp)

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2010年5月26日 (水)

NHK:初の強制執行申し立て 受信料未払いの5人に

NHKは、本日、初めて強制執行の申し立てを行ったようです。

裁判手続をとっているなら、逆に今までなぜ強制執行をしないの?という気はしますが・・・。

NHKが受信料をとる法的根拠は放送法32条にあるとされていますが、批判も多いです。

また、NHKの受信料について先日も初めて敗訴判決が出るなど、いろいろと注目すべきところもあるように思います。

規定や制度の見直しも必要な時期に来ているのかもしれません。

【NHK:初の強制執行申し立て 受信料未払いの5人に】
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100526dde041040062000c.html

NHKは26日、受信契約を結びながら支払いに応じない5都府県の5人に対する強制執行の申立書を、5人の所在地を管轄する地裁に発送した。受信料回収を巡り、NHKが強制執行を申し立てるのは初めて。

5人は東京都、千葉県、大阪府、兵庫県、福島県に居住。滞納期間は54~36カ月で、請求額の合計は利息なども含め48万5858円。NHKは14日に8都府県の8人に期限を設けて予告通知を行ったが、その後3人が支払いに応じた。

NHKでは、不祥事を受けて受信料不払いが相次ぎ、05年度に支払率が69・2%まで落ち込んだ。そのためその後の経営計画に、裁判所に申し立てるなど民事手続きを利用して回収に臨むことを盛り込んだ。支払率は昨年度末で72・2%まで回復している。

(2010.5.26 毎日新聞 東京夕刊)

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2010年5月12日 (水)

「歯が折れたじゃないのよ!」女性がマクドナルドを訴える―中国

この記事を読んで、マクドナルド・コーヒー事件やバナナの皮事件を思い出しました。

ちなみに、バナナの皮事件とは、大学時代の英米私法の講義で勉強したの印象深い話で、2月の大学の同窓会でもこの話題が出ました。

アメリカでは、この事件のように、バナナの皮で足を滑らせて怪我した場合の不法行為による裁判事例が何例もあり、バナナの皮の状態や、事件が起きた状況等で、結論は様々です。

【「歯が折れたじゃないのよ!」女性がマクドナルドを訴える―中国】
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0512&f=national_0512_029.shtml

中国浙江省で、マクドナルドの店内で足を滑らせて転倒して前歯2本を折った女性が、店の責任としてマクドナルドに損害賠償を求めて裁判を起こした。中国新聞社が伝えた。

訴訟を起こしたのは20代の女性で、2月26日に同省内のマクドナルド店舗に入って同僚と注文品について話していた際に足を滑らせて転倒、前歯を2本折ったという。その後女性は歯の治療費1万元あまりを店側に支払うよう消費者協会に訴えたが、店側はごく一部のみを支払う意思しかないことを通達され、怒り心頭に発した女性は現地の法院に訴えを起こすことを決意した。

女性の訴えによれば、当日は雨が降っていて店内の床が濡れていたにもかかわらず、店側は「転倒注意」のサインを出すなどの安全管理を怠ったとのことで、女性は「責任は店側にある」と主張している。これに対しマクドナルド側は「被告は著名な飲食チェーンとして、厳格に管理を行っており、滑りやすい状況が発生することはあり得ない。原告は成年であり、行動や危機管理は自分で責任を持つべきだ」と主張。さらに、当時の状況からして女性は食事目的ではなくトイレ利用もしくは近道のために店内に入ったとの疑いも示した。

双方の主張が大きく食い違っていることから、法廷は調停による解決を断念、ほどなく判決が言い渡されるとのことだ。

(2010.5.12 15:35 Serchina)

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2010年3月31日 (水)

学習塾小6刺殺、塾に9900万円の賠償命令

平成17年12月、京都府宇治市の学習塾「京進」で塾生の小学生(当時12歳)がアルバイト講師の男に刺殺された事件があり、当時、ショッキングな事件が起きたと記憶しています。

塾生の両親が京進に慰謝料など計約1億3000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が本日、京都地裁であり、「営業時間中に講師が生徒を殺害した事案」として京進の使用者責任を認め、約9900万円の支払いを命じました。

被害者(遺族)の救済を考えれば、「営業時間中に講師が生徒を殺害した事案」として京進の使用者責任を認めたのは、妥当な判決だと思います。

今後、このような事件が起こらないことを祈ります。

【学習塾小6刺殺、塾に9900万円の賠償命令】
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100331-OYT1T00834.htm

京都府宇治市の学習塾「京進」で2005年12月、塾生の小学6年Xさん(当時12歳)がアルバイト講師の男に刺殺された事件で、Xさんの両親が京進に慰謝料など計約1億3000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が31日、京都地裁であった。

松本清隆裁判長は「営業時間中に講師が生徒を殺害した事案」として京進の使用者責任を認め、約9900万円の支払いを命じた。

原告側は訴訟で「男はXさんに叱責(しっせき)を繰り返すなど異常な行動を取っていたのに、京進は調査せずに事件を未然に防止する機会を逸した」と主張。京進側は法的責任を認めたうえで、「男の殺害計画に気づくのは困難で、故意に犯罪行為を犯した男とは責任が異なる」として賠償額の程度を争っていた。

判決によると、Xさんは05年12月10日、塾の教室で、同志社大生でアルバイト講師だったY受刑者(27)(殺人罪などで懲役15年の判決確定)に首を包丁で突き刺されるなどして失血死した。

判決を受け、京進は「中立公正な判断と受け止め、判決に従いたい。事件を忘れず、全社一丸となって安全対策により一層取り組む」とコメントした。

(2010.3.31 20:48 YOMIURI ONLINE)

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2010年3月19日 (金)

受信料未払い訴訟、NHK初の敗訴 札幌地裁

受信料未払い訴訟で、NHK初の敗訴判決が出ました。

NHKの受信契約において、日常家事債務の連帯責任について適用しないとの判断を控訴審でも維持されれば、今後のNHKの受信料の徴収にも影響が出ることが予想されます。

控訴審にも注目です。 

【受信料未払い訴訟、NHK初の敗訴 札幌地裁】
http://www.asahi.com/national/update/0319/TKY201003190322.html

NHKが札幌市中央区の会社役員の男性に未払いとなっている受信料の支払いを求めた訴訟で、札幌地裁の杉浦徳宏裁判官は19日、NHKの請求を棄却し、男性側勝訴の判決を言い渡した。NHKによると、受信料未払い訴訟で敗訴したのは初めて。NHKは即日、控訴した。

訴訟でNHK側は、男性は受信契約をしたのに、2003年12月~08年3月の受信料計12万1680円分を払っていないと主張。これに対し、男性側は「妻が自分の名前で契約書に無断で署名・押印した」と反論していた。

判決は「妻に代理権を与えていない」と判断。NHK側の「日常の家事で夫婦のいずれかが債務を生じれば、連帯責任を負う」という主張についても、「受信料契約では適用されない」と退けた。

受信料をめぐっては、NHKが申し立てた支払い督促が全国の簡裁で相次いで認められている。被告の男性は簡裁の督促に応じず、異議を申し立てて本裁判に移行した。

NHKは「判決は独自の判断で被告の主張を一方的に認めた。極めて遺憾な内容だ。従来と変わりなく、契約・収納業務をしていく」とコメントしている。

(2010.3.19 17:02 asahi.com)

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2010年3月17日 (水)

名誉棄損:ネット上「深刻な被害ある」最高裁初判断

表現の自由が保障されているとはいえ、口頭であれネットであれ、発言には注意を要することを肝に銘じるべき判決だと思います。

特に、ネットをめぐってのトラブルが増加傾向にあるので、いろいろな規制についても、本格的に検討すべき時期にきているのかもしれません。

【名誉棄損:ネット上「深刻な被害ある」最高裁初判断】
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100317k0000m040107000c.html

インターネット上の表現を巡り名誉棄損罪の成立要件が争われた刑事裁判で、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は15日付の決定で「閲覧者がネット上の情報を信頼性が低いと受け取るとは限らない」と述べ、ネット上の表現も罪の成立要件は他の表現方法より緩やかにならないとの初判断を示した。

そのうえで、自分のホームページに02年、東京都のラーメンチェーン経営会社について「カルト団体が母体」と中傷する文章を掲載したとして同罪に問われた会社員○○○○被告(38)側の上告を棄却。無罪の1審判決を破棄し、罰金30万円の逆転有罪とした2審・東京高裁判決(09年1月)が確定する。

1審・東京地裁は08年2月、「ネットは情報の信頼性も低いと受け止められている」と指摘。罪の成立要件はマスコミ報道や出版より限定すべきだとした。これに対し高裁は「ネットに限って基準を変えるべきでない」と覆した。

小法廷は「ネットの情報は不特定多数が瞬時に閲覧可能で、時として深刻な被害がある。それ以外の表現手段と区別して考える根拠はない」と判断した。【銭場裕司】

(2009.3.16 21:57 毎日jp)

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2009年8月25日 (火)

私も知りませんでした

今月30日に衆議院議員選挙が行われ、政権交代が起こるかどうか注目が集まっています。

この選挙と同じくして、前回衆院選(平成17年9月)後に任命された9名の裁判官の最高裁判所裁判官の国民審査の投票も行われます。

投票方法としては、ふさわしくないと思う場合は「×」をつけ、信任する場合は何も書かず、「○」や「△」などの記号を書くと無効になります。

「×」が有効投票の過半数に達すると罷免されますが、過去に罷免された例はありません。

それから、これは私自身も初めて知ったのですが、選挙公報と一緒に配られた国民審査公報によると、投票をしたくない場合、①投票用紙を受け取らない、②投票用紙を受け取った後でも投票をしたくない場合は係員に返す、こともできるようです。

いつも、この国民審査について思うのは、投票のための情報が少なく、まず一般の人は「判断の仕様がない」というのが本音ではないでしょうか。
そのような状況で「白票=信任」との投票方法というのも何か違和感を感じます。

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