相続

2016年4月29日 (金)

遺留分とは

 相続人のために民法で定められている一定割合の相続財産を、「遺留分」といいます(民法第1028条)。
 本来、被相続人は自己の財産を自由に処分できますが、一方で、相続人には相続期待権もあり、相続人の生活保障も必要というところからこの規定が設けられた趣旨です。

 遺留分を主張できる人(遺留分権利者)は、兄弟姉妹を除く相続人です。
 兄弟姉妹には、遺留分がございませんのでご注意ください。

 遺留分として請求できるのは、下記のとおりです。
  ① 直系尊属のみが相続人である場合:被相続人の財産の3分の1
  ② ①以外の場合:被相続人の財産の2分の1

 各相続人の遺留分は、上記の割合に乗じた割合となります。

 たとえば、甲野太郎さんの相続財産が預貯金のみで1200万円、相続人が妻の法子さんと、母親の律子さんの2人で、太郎さんが「全財産を(愛人の)乙野花子に遺贈する」旨の遺言書を遺していたとします。
 この例では、乙野花子さんに対して、法子さんが400万円、律子さんが200万円の遺留分を主張できることになります。

 時々、遺留分を侵害する遺贈などが無効になると誤解されている方がいらっしゃるのですが、当該遺贈など自体は有効であり、上記の例のように遺留分権利者が遺留分を限度として遺贈などの効力を消滅させることができる(遺留分減殺請求)ができるに過ぎないのです。

 ちなみに、遺留分減殺請求できるのは、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年以内にしなければなりません(民法第1042条前段)。
 また、相続開始の時から10年を経過したら、時効で消滅します(民法第1042条後段)。

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2016年2月29日 (月)

限定承認

限定承認とは、プラス財産とマイナス財産のどちらが多いかわからない時に、相続財産の範囲内で負債を相続する手続です。

ただ、この手続は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に、相続人全員が申述しなければなりません。

また、申述後も手続が面倒であり、相続人全員でしなければならないことから、実際、マイナス財産があるかもとなれば、相続放棄の手続きを選ぶのがほとんとです。

実際、平成26年の司法統計年表によると、全国で相続放棄が年間約18万件に対し、限定承認は年間1000件に満たないのが実情です。

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2015年11月29日 (日)

自筆証書遺言書の文面全体に故意に斜線を引いたら…

今月20日に、遺言書の無効に関する最高裁判決が出されました。

遺言者が自筆証書遺言書の文面全体に故意に斜線を引く行為が民法1024条前段所定の「故意に遺言書を破棄したとき」に該当し遺言を撤回したものとみなすとの判断が下されました。

判決の全文は、こちらのリンクをご参照ください。
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85488

遺言については、民法で厳格なルールが定められています。

詳しくは、こちらをご覧下さい。
【藤谷司法書士事務所】の「遺言」のページ

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2015年7月30日 (木)

勝手に開封した遺言書

自筆証書の遺言書を開封するには、家庭裁判所で「検認」手続をする必要があります。

遺言書の検認については、2014年5月31日のこのブログで紹介していますので、下記リンクをご覧ください。
http://m-fujitani.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-c923.html

「裁判所外で勝手に開封したら相続権を失う」と思っている方もいるようですが、故意に遺言書を隠匿・変造したということがなければ、開封者が相続権を失うということはありません。

但し、5万円以下の過料の制裁を受けることになりますので、ご注意ください。

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2014年8月30日 (土)

相続放棄

被相続人の負債が多いなど相続することによって負担になるケースや、家業の経営を安定させるために後継者以外の兄弟姉妹が相続を辞退するときなどに、「相続放棄」をすることがあります。

「相続放棄」は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に、被相続人の最後の住所を管轄する家庭裁判所に申述しなければなりません。

この3ヶ月以内に家庭裁判所に申述しなかった場合には、単純承認といって、相続を承認したことになります。

相続の相談で、よく「相続を放棄した」と言われることがあれますが、「相続開始後3ヶ月以内に家庭裁判所で手続を採りましたか」と尋ねても、ほとんどが「いいえ」と返ってきます。

これは、あくまで「遺産分割」において、自分の取り分をいらないと言ったにすぎませんが、これを「相続放棄」と思っている方が実に多いので、ご注意下さい。

こちらもご参考下さい。
【藤谷司法書士事務所】の相続のページ

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2014年5月31日 (土)

遺言書の検認

遺言書の保管者や遺言書を発見した相続人は、相続の開始を知った後、すみやかに遺言書を家庭裁判所に提出して「検認」を受ける必要があります(公正証書遺言の場合は除きます)。

遺言書の検認を経たら遺言は有効と誤解されている方が結構多いですが、遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。

遺言書の検認とは、家庭裁判所が遺言書の存在及びその内容を確認するため、遺言書の状態、日付、署名等を調査して、検認を受けた日における遺言書の内容を確認して、その後における遺言書の偽造・変造を防止するための保全手続に過ぎません。

このように、自筆証書遺言は、預金の払い戻しや相続登記などの相続手続きをする前提として検認手続が必要になりますし、また民法所定の形式に則っていないために遺言自体が無効になるケースも多いです。

詳しくは、こちらをご覧下さい。
【藤谷司法書士事務所】の「遺言」のページ
【藤谷司法書士事務所】の「相続・遺言・成年後見の関係」のページ

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2013年11月30日 (土)

相続分の譲渡

【相続分の譲渡の意義】

相続分の譲渡とは、相続人が遺産分割前に自分の遺産全体に対する各共同相続人の包括的持分(法定相続の割合)を、他の共同相続人その他の第三者に譲渡することをいいます。

なお、遺産中の個々の財産または権利についての持分譲渡を意味するものではありません。

譲渡は有償でも無償でも構いません。

既に取り分が決まっているが特定の相続人とのトラブルを避けるためや、遺産分割が成立するまでに時間がかかるから早急に相続分を換価したい場合などに、「相続分の譲渡」がされることがあります。

【相続分の譲渡の効果】

相続分の譲受人は、遺産分割を請求する権利を有します。譲受人を除外した遺産分割協議は無効です(通説)。

これに対し、相続分の譲渡人は、遺産分割協議に参加することはできません。

それから、相続分の譲受人は、マイナス財産についても承継することになります。

但し、譲渡人は、相続債権者との関係では、相続債務の負担義務を免れることはできない点にご注意下さい。

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2013年6月30日 (日)

相続登記はお早めに!(3)

以前にもこのブログで触れましたが、相続登記はお早目にすることをお勧めします。

(以前のブログ)
http://m-fujitani.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-caa9.html
http://m-fujitani.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-3f6a.html

相続登記を放置している人は「うちは揉めることないし不動産を売る時にすればいい」と言いがちです。

ところが、いざ売るタイミングになってから相続登記をしようとしても、できないケースもあります。

最近、当事務所に相談に来られるケースで目立つのが、相続人の1人が認知症や脳梗塞の後遺症などで成年後見制度を利用しなければならない場合です。
この場合は、相続登記の前提として、成年後見の申し立てが必要にあります。
相談に来られるケースの中には、被相続人が亡くなった後で、相続人の1人が認知症や脳梗塞になったケースもあります。

たいていの方は、自分が認知症や脳梗塞にならないと思い込んでいることでしょう。
例えば、交通事故に巻き込まれて、脳梗塞などになったり、最悪、植物状態にならないという保証はありません。

このようなことを考えても、できるだけ早い時期に相続登記しておくことをお勧めします。

相続手続の流れはこちらをご覧下さい。
【藤谷司法書士事務所】の相続登記のページ

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2012年11月15日 (木)

いい遺言の日

りそな銀行は、平成18年に、家庭内での遺産相続をめぐるトラブルを防ぐために、日本記念日協会の認定を得て、11月15日を「いい遺言の日」、同日から22日までを「夫婦の遺言週間」と定めました。

これを機に、「遺言」について考えてみるのもよいでしょう。

詳しくは、こちらをご覧下さい。
【藤谷司法書士事務所】の「遺言」のページ
【藤谷司法書士事務所】の「相続・遺言・成年後見の関係」のページ

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2011年6月22日 (水)

東日本大震災の被災者に適用される相続の承認又は放棄をすべき期間の特例について

東日本大震災の被災者である相続人について,相続放棄等の熟慮期間を延長する法律が成立し、昨日より交付・施行されました。

詳細は、法務省のHPにも掲載されていますので、こちらをご覧下さい。
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00092.html

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