法律相談

2012年10月20日 (土)

インターネットで注文ミスしたら?

【問題】
Aは、インターネットでBの商品を購入しようとした際に、10個と入力すべきところ、誤って100個と入力してしまいました。
この場合、AはBに、100個分の代金を支払わなければならないでしょうか?

【解説】
Aとしては、錯誤による無効(民法95条)を主張したいところですが、表意者Aにうっかりミス(重大な過失)がある場合には無効主張できません。
しかし、パソコンなどの操作に単純なミスはよくあることであり、そのミスの責任もすべて消費者が負担しなければならないとすると、インターネット取引の利用が敬遠されることになりかねません。
そこで、電子消費者契約法3条により、消費者が申込みを行う前にその申込み内容などを確認する措置などを事業者が講じない場合、消費者の操作ミスによる申込みは無効になります。

【結論】
申込みを行う前にその申込み内容などを確認する措置などをBが講じていない場合は、Aは錯誤無効を主張して、Bに10個分の代金だけ支払えばよいです。
しかし、申込みボタンを押した後に、消費者が入力した申込み内容を一度確認させるための画面などが出ていた場合は、AはBに100個分の代金を支払わなければなりません。

インターネットで取引するときは、上記の確認画面が出ているかどうかに注意して下さい。

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2012年10月13日 (土)

自分のものを取り戻す行為なのに・・・

AはBに本を貸してあげました。
ところが、Bは、なかなか貸した本を返してくれません。
そこで、Aは、たまたまB宅に行ったときに、Bに無断で、自分の本を取り戻し、そのまま家に持って帰りました。

実は、このAの勝手に本を取り戻す行為は、刑法で定める窃盗罪に該当するのです。

判例の考え方は、窃盗罪というのは、財物の「占有」を保護する、つまり、誰の物であれ、とにかくその物を現実に所持している人の「所持」=「占有」という状態を保護するものであるということです。

自分の物を取り返しただけなのに、窃盗になるというのは納得いかないという感覚もあると思います。

しかしながら、「相手が拒むのであれば、裁判所で決着をつける」という考え方が法治国家においては根底にあります。

つまり、「自力救済の禁止」といって、裁判所を通さず、相手が拒否しているにもかかわらず無理やり自力で事件を解決することは禁じられている、という考え方です。

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